一級建築士という資格を取るまで(製図1回目編)
合格ライン際の心理
学科試験が終わり、資格学校経由での自己採点結果は89点。
昨年も89点だった…。
昨年もこの点数で通学を勧められたものの、その時は確実に合格と言える点数を取れなかったことがショックで、その先に進む気力がありませんでした。
(結局昨年は不合格)
でもこのままでは何も変わらない。
今年も同じ点数だったことには大いに衝撃を受けましたし、また不合格かもしれないれけど、同じようにへこんでいたら来年も再来年も変われないかもしれない。
前に進むためにも、来年の糧にするつもりで、ダメ元で製図試験の準備に取り掛かったのが製図初挑戦のスタートでした。
不安な7月末〜9月
実際に製図の授業に入ってみると、学科の勉強と比較して楽しいという感情がありました。
それもそのはずです。
学科は目に見える点数という壁があるけれど、製図にはそれが無い。
合格不合格も出ていないし、例年だと焦りから開放されている時期であることも影響していたかもしれません。
でも、製図勉強をしていてもふと頭の片隅で、
(不合格ならこの授業は意味ない)
(意味ないことするくらいなら家族サービスした方がいい)
といった思考、負の感情がよぎるのです。
人間、意義が見出だせないと頑張る原動力がないのかもしれません。
ただサボりたいだけ、その理由を探しているだけと言われればそこまでです。
でも実際、9月の合格発表で自分の番号を確認できた時は、遅まきながら製図に集中できたのも事実です。
ここで私が伝えておきたいことは、合格ラインぎりぎりの立場になった時どうするか、学科前から決めておいた方がいいということです。
どこかで冷静でいられなくなることがわかっている時は、事前に、冷静でいるうちに、来たるべき時にどうするか考えておくことです。
予め思考が整理されていれば、迷いが少しは減ると思います。
※以下、個人的意見
ちなみに製図初挑戦ならば、ボーダーぎりぎりの方は学校通うことをオススメします。
理由は、結局学科不合格でも、製図の基礎をタダで身に着けられるから。
そして翌年合格できれば、基礎は持ってるから場合によっては通信という選択肢が選べ、コストを最小限に抑えられるから。
私は、学科合格した前年にボーダーラインぎりぎりで製図学校に通える状況だったので、行っておけば学費かからず学べたなぁ、コスパよかったなぁ、という小さな後悔があります。
あと1点で不合格なんて、そうそう起きてほしくないですが、その状況を少しでもポジティブに捉えるとしたら、こんな考え方でショックが軽減できるのではないでしょうか?
初製図試験
学科合格発表から製図試験日までは1ヶ月程度なのであっという間。
試験日までに手に入れたスキルはこれだけ。
・作図3時間半
・エスキス手順
・必要諸室の条件理解
・記述で書くべき事
直前の模試もエスキスをまとめる事すらできず惨敗で、やる事は理解していても使いこなせていない、質が悪い状態でした。
そんな状態で迎えてしまった初の製図試験日。
製図板を肩に携え、片道1時間以上かかって初めて降りる受験地。
学科は何度も受けていたので良くも悪くも緊張とは無縁でしたので、久しぶりに味わう試験の緊張感。
エスキスしながら頭の中を整理しきれていないのがわかりつつ、何とか形にすべく手を動かしました。
作図は外構廻りが弱く、記述は図示を無視したものの、それでも学校の課題を解いた時含め一番の出来でした。
そして、その一番の出来がランクⅢであったという事は、自分の努力が大幅に欠如していた事の証明でした。