孤独の中で励まされたことばの数々
勉強はしんどい
建築士の勉強に限らず、努力というものは学校に通っていても独学でも基本は孤独です。
人に応援されることでやる気が出ることもありますが、自分の心持ち次第では応援が逆にプレッシャーになることもしばしば。
応援を力に変えるために、何でもポジティブに捉える力を身に付けると、あらゆる努力に使えると思います。
こんな偉そうなことを書き連ねてしまいましたが、一方ストレスで潰れそうになった事が何度もあります。
そんな時、これから紹介することば達に励まされることがありました。
励まされたことば
「学科試験では創造力が求められ、製図試験では事務処理能力が求められる」
書籍『合格者たちの勉強法』より。
製図1年目が終わり、2年目へ気持ちを向ける過程でこの本の紹介ブログを読んでいて見つけたことばです。
「製図で意匠面のセンスがある気はしないけど、事務処理能力なら人並み程度にはあるな」と思うことで、製図試験は超えられない壁ではない、とポジティブに保てたと思います。
「1.001 365 1.440」
出典不明。
昨日より0.1%の成長を、1年間毎日続けると、44%能力が上がる、という計算の数字を羅列したもの。
1日における0.1%とはわずか2分弱。
学科70点の人が毎日2分努力を重ねたら、机上の計算では1年後に100点取れるようになるのです。
(重ねた努力が失われない前提ですが…)
私も最初の数年間は70〜80点前半だったので、コツコツでも続けようと思わせるこの数字には力があると思います。
パッと見、何の事だかわからない点も気に入ってます。
「大事なのは、職業や肩書きではなくて、準備だ。」
伊坂幸太郎小説『フィッシュストーリー』より
小説の中でこのことばが使われる意図とはちょっと違うかもしれません。
私には、「普段設計をしていなくても、作図に触れていなくても、準備ができれば合格の可能性はある」と解釈できました。
準備次第で自分でも戦える、と思い込むことが製図試験への壁を低くしました。
小説『フィッシュストーリー』は短編集なので、勉強の息抜きにもオススメです。
「努力する人は希望を語り、怠ける人は不満を語る。」
井上靖より
どこで知ったのかわからないのですが、元は小説家の方の言葉のようです。
ネガティブよりポジティブに考える方が物事うまく進むと思います。
製図試験の採点基準がわからない!など嘆くより、一級建築士を取れたら自分の名前で建築物を残すんだ!と言う方が心が前を向くと思います。
「やりはじめないと、やる気は出ません。脳の「側坐核」が活動するとやる気が出るのですが、側坐核は、何かをやりはじめないと活動しないので。」
池谷裕二著『海馬 脳は疲れない』より
脳の仕組みについて説明する中での一文。
この仕組みを知ると、やる気が出ないとき「やらないとやる気は出ないのだから行動しろ」と自分に発破を掛ける根拠になり、少し動き出しがよくなります。
「俺が48になって受かるんだから、俺より若いお前だってできる。」
会社の上司より。
このブログを書くキッカケにもなったことば。
部下として働いている最中、上司は一級建築士を取得。
途中間が開きつつも学科4回、製図6回目のチャレンジだったらしい。
二周りほど歳の離れた大先輩が目の前で取得してしまったため、否が応でも説得力持ち、背中を押してくることばでした。
「自分の力でどうにもならないことについては、あれこれ考えません。」
松井秀喜より。
勉強中、色々な憶測で悩むことがあった時、このことばを思い出します。
例えば、
・今年のサプライズは何が出るんだろう?
⇒試験元が決めることだから、いくら考えても正解はわからない。
・杭基礎出たらどうしよう?
⇒正解と言えるかは試験元次第だけれど、実際にあるものだから一定の回答方法は検討できる。
といった具合。
今の悩みは自分でどうにかなるか?ならないなら気にせず進め、と。
時間は有限、悩んで考えて答えが出ないなら、少なくとも勉強においてはその問いに価値はありません。
悩む時間を努力に当てましょう。
自分の支えを持つ
ご紹介したことばの中に、刺さるものはあったでしょうか?
また、支えにするものはことばである必要はありません。
私が大好きなテニスマンガ『ベイビーステップ』の作中、主人公のコーチであり元プロテニス選手でもあった青井コーチがこんなことを言います。
「迷う状況を全て何かに託すことができて、その結果を受け入れられたら…強いだろうなって」
日本において宗教を持つ方は少ないでしょうが、自分にとって信じられる何かを持つというのは、心が折れそうになった時に支えになってくれると思います。
勉強に励む人の支えになるような紹介が、1つでもできていれば幸いです。